宇高氏は新居氏？高橋氏？

　先日近藤会員より、宇高氏は新居氏の出なのか高橋氏の出なのかと言うお話が来ました。結論から言うと分かりませんとしかお答え出来ませんでした。

　昔宇高氏について色々調べましたが、当時は大宅高橋氏の流れではないかとしました。しかし結論を得ないままでした。

　当会が発刊した注釈西條誌にも高橋⇒宇高⇒高橋になったと記されている通り、江戸

後期にはすでに宇高氏と高橋氏が混同されている状態です。

河野家譜・新居系図・澄水記・天正陣実記・西條誌・予章記・高橋氏系図・小字図などの資料を用いて考えましたが、結論は出ずじまいです。

　江戸前期大庄屋を務めたのが、中村真鍋氏・郷村藤田氏で、両氏とも戦国土豪の系譜を引く者とされ、藤田氏の前には宇高村高橋氏が大庄屋でした。そう考えると文書にはありませんが、大庄屋高橋氏も戦国土豪の系譜を引くものと思われます。

宇高氏は金子文書に使者として表れており、戦国期確実に居たことが分かります。

　大庄屋高橋氏の屋敷・地名から名乗ったと推測される宇高氏、ともに宇高を拠点にしていたことは間違いないでしょう。

この両氏が拠点とした宇高の観音堂・薬師堂には戦国期の供養塔があるものの、銘も無く、誰のかも分かりません。高橋氏の物なのか、宇高氏の物なのか…

今後確かな古文書でも発見されない限り結論は出ないと思います。でもそこが面白いのが歴史なのでしょう。