新居浜郷土史談会

新居浜の歴史

ラントウ巡り

 先日会員の喜代吉氏より「駄家通信2号」を頂戴しました。(違う回で紹介します)その表紙に【ラントウ(家型供養塔)】が載っていました。これまで喜代吉氏は新居浜史談会誌へ数号に亘って【ラントウ】について投稿しており、今朝思い立って大型ラントウがある西条市・丹原方面に出かけました。
 最初に小松町大頭旧天福寺墓地に行きました。約15年ぶりでしょうか。…驚きました。管理されてないらしく、蔦性の雑草でどこにあるのか分からない状態でした。夏場ですし、ヘビ・虫に耐性のない私なので即諦めましました。冬場にします。
 次に丹原にある願成寺へ。ありました。寛永17年銘(1640)の大型ラントウ。扉は壊れてましたが、小屋を掛けているため風化が最小限に抑えられてました。ラントウは香川県豊島で採れる凝灰岩で風化に弱い材質です。このラントウの内部には2つの五輪塔が陽刻され、屋根にも装飾がされています。
 同じ願成寺にはやや小型の萬治(万治)3年(1660)銘で、野口氏が造塔したとあります。
ここも草が繁茂していますが、扉には格子柄がきざまれています。
 次に観念寺。紀年名はありますが不明。それに風化でボロボロです。早晩崩壊しそうです。
 喜代吉氏も会誌に書かれていますが、新居浜の大島には元和8年銘(1622)と古いラントウがあり、庄内にも大型ラントウがあります。中世とは一線を画したラントウをこれからも見ていこうと思います。
写真は寛永17年塔
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