新居浜郷土史談会

新居浜の歴史

あるお塚さん

 このブログでも紹介していますが、新居浜市内には多くのお塚さんが在ります。その多くは天正陣で亡くなった方を供養する言い伝えが殆どですが、亡くなった方のお名前は伝わっていません。これまで知っている限りでは、正枝に在った「青木某」が戦いの最中オコリ(発作)で無念の討ち死にをとげたと謂れがある青木塚(現在は道路拡張で移転)のみでしたが、今回宇高にあるお塚さんにも、名前が伝わっているとの情報を得て、見てきました。
 敷地内にあるお塚さんには、きれいな祠を建て、その中に火山れき凝灰岩(香川県西部で採れる天霧石)製五輪塔の水輪と思われる物で、小型や形から戦国期と推測されるものが有りました。
 このお塚さんは「長宗我部なおのしん(漢字は不明)」と呼ばれた方をお祀りしているそうです。土佐長宗我部氏の関係者と思われますが、なぜその様な言い伝えが残ったのでしょうか。新居郡と長宗我部氏の間で使者を務めた宇高在住と推測される「宇高筑」(宇高筑後介)との関連も考えられます。
 
当屋の方に近所を案内して頂きましたが、30メートル四方だけでも六ケ所もお塚さんがありました。
ここでどの様な事が有ったのか、興味は尽きません。