新居浜郷土史談会

新居浜の歴史

西条市神戸地区史跡巡り②

 12月24日に史跡巡り①をアップして1か月も②を掲載しておらず、すみません。忘れていたわけではありませんがと言い訳をしておきます。

 さて続きですが、土居構にまいりました。ここは西条市指定史跡になります。現在は民家ですが、元々は高峠城城主であった石川氏の屋敷として構えられたところです。ここの特筆すべきものは、中世の遺構を保っている点です。もちろんどこまでが中世のものかは定かではありません。遺構を見ると、土塁の上に石積みがあります。この石積みをどう見るかが問題になります。石積みの北側には通用口があり、その天井石に「弘化に石門出来」とあります。弘化以前に石積みがあったと思われますが、中世のものかどうか。私見としては中世の物ではないかと思っております。何はともあれ中世の屋敷跡が残っている点で重要なことでしょう。

 次に保国寺に徒歩で移動しますが、途中にある真導寺廃寺跡に寄りました。古い寺でしたが、江戸時代には廃寺となっていたようです。この近辺に施設を造る際、発掘調査が行われましたが、白鳳期の古い瓦などが出土したようです。私も途中の平坦地で瓦片を表面採取しました。時代的なものはわかりませんが、室町~江戸期かと推測します。

 保国寺では四国で一番古いとされる石庭を見学しました。この庭は現代の造園家も見学に来られるようで、貴重な庭です。写真を載せておきますね。しかしこの保国寺の茅葺屋根は立派で圧倒されますね。

 伊曽乃神社に行きます。この神社は延喜式にも載っている由緒ある神社ですが、境内も広く雰囲気も神聖な趣があります。秋祭りでも厳かな感じもあり神威を感じますね。この境内には宝暦一揆で処刑された方を祀る又野神社もあり、新居浜との縁もあります。

 このあと釜の口などの水路を見学し、本日の史跡巡りが終了しました。貴重な一日でした。来年も楽しみです。幹事である史談会会員岡田さん・近藤さんよろしくお願いします。

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