新居浜郷土史談会

新居浜の歴史

あかがねミュージアム講演会

 10月に予定していた中国古銅器展の第二回講演会が台風のため中止となっていましたが、2ヶ月遅れで開催となりました。1番聴講したかった内容でしたので、残念に思っていましたが、開催してくれて良かったです。参加者も見た感じでは150名くらいは居られたようで、史談会会員も五名参加しました。
 演題は「青銅器文化の東伝 中国古銅器から日本の青銅器へ」です。講師は愛媛大学准教授吉田広氏
で、日本古代の専門家です。
 はじめの1時間は中国古銅器とその変遷や朝鮮半島への伝播などで、残り30分が新居浜や愛媛の青銅器でした。
 大師泉から出た平形銅剣は、青銅器文化の中では新しいものだそうです。平形銅剣は香川県愛媛県が文化圏でこの2県に多く出土しており、松山、新居浜善通寺との接点があったのではないかとのご意見でした。
 金子山古墳から出土した「画文帯神獣鏡」は熊本県の江田舟山古墳出土品と同型鏡ではとの話でした。同笵(同じ鋳型で作製)では無さそうとの事でしたが、同笵の同笵(又又)かもしれませんね。
 江田舟山古墳からは倭の五王の1人、「武」と言われている「ワカタケル(雄略天皇)」の銅剣が出ており、同型鏡が金子山古墳から出土していることを考えると、雄略天皇との繋がりが考えられるとのことです。正光寺山古墳からの出土品からは、継体天皇との繋がりが推測されるなど、新居浜と中央政権との関わり合いの話とか、大変興味深い内容でした。残念なのはその辺りをもっと知りたかったのですが、時間切れとのこと。
でも、1月19日に松山市考古館で吉田先生の「松山の平形銅剣」と題した講演会があります。詳しい話はここで聞けますね。是非ご聴講下さい。