にいはま文化協会報7月号
このブログでも紹介した「にいはま文化協会報」の7月号が出ました。
今回は真木氏投稿の「お塚さん」です。
写真にはありませんが、裏に解説が掲載されています。
「お塚さん」は新居浜市内によくある石積みのお墓のようなものです。もちろん新居浜以外でもよく見かけますが、新居浜にある「お塚さん」の謂れは、天正13年(1585)に起こった豊臣秀吉政権による四国遠征で、郷土軍との激しい戦いによる戦死者を祀ると伝えられることが多いようです。解説にもありますが源平合戦によるものと伝わるものも2件あるそうです。
写真の塚は、藤田家太祖塚と呼ばれるもので、新居浜市内でも大きい部類になりますが、そのほとんどは小さいものが多いです。
塚は石積みの上に「おすや」と呼ばれる瓦質の社を載せている物がほとんどですが、中には近世五輪塔や無縫塔(卵塔ともいわれ、お坊さんのお墓に多い)が載せられているものも少しあります。庄内にある加藤民部正(御代島城主)塚や中郷にある七人塚には宝篋印塔の一部が残っている物もあります。
塚は言い伝えのように、市内にある中世城郭近辺に多く、川東では落神川以東にはほとんどないことから、言い伝えの信ぴょう性は高いのではないかと思います。
その「お塚さん」も今日開拓によりその姿を消しつつあります。